メディア展望 2026年4月号 No.772
編集長のひとこと
■トランプ米大統領の突然のイラン攻撃で、またしても国際社会は頭を抱えています。ベネズエラ攻撃の成功体験から決断したのでしょうが、「出口戦略」もないまま発言が二転三転。原油価格の高騰で世界経済にも暗雲が...
ここ数年、地球上では大きな紛争、戦争が続発している。中でも、アメリカの第2次トランプ政権の施策と行動は、世界情勢の不安定化に大きな影響を及ぼしている。各国の人々にとって国際と名の付く紛争、問題の発生源は遠かったとしても、その影響は甚大となり得る。国際報道を中心的に担うマス・メディアの役割は、重要性を...
メディア業界の日本語には、日常ではあまり使われない言葉が多いことは、この連載でも繰り返し紹介してきた。筆者も使ったことがありながら、なぜその言葉を使うのか、自分でも「謎」なものが多かった。今回は普通であれば、「見える」「わかる」とすれば済むところを、別の言葉に置き換えられるメディアの日本語を考える。...
2025年度のボーン・上田記念国際記者賞は福田公則・共同通信記者、金子淳・毎日新聞記者の2氏に、特別賞は坂井英人・日本テレビ記者(フェイドイン所属)に贈られた。選考委員は受賞作をどう捉え、何を評価したのか。受賞を逸した候補作はどう判断されたのか。以下は各委員の個別講評(春名幹男委員長は総括講評を公表済み)。...
新天地で生活をスタートさせる上で、情報収集や友だちづくり、家財道具の購入にいたっても交流サイト(SNS)は欠かせないツールだ。2025年秋にオーストラリアに赴任し、居住先を決めた後、筆者はSNSで何時間も中古家具などを探す日々を送った。おかげでソファーや棚、テレビを安く調達できたものの、しばらくSNSは格安製品を...
「春のうららの隅田川」で始まる「花」は、滝廉太郎が作曲した有名な唱歌だが、戦前、ひらがなで「すみだ川」というタイトルで、はやった歌があった。マイクの前に直立不動で歌うことでも知られた東海林太郎のヒット曲である。
「すみだ川」は作家・永井荷風の同名の小説をモデルにしたもので、幼い恋心を持ち合って育った...
この1カ月余り、アメリカとイスラエルのイラン攻撃や日米首脳会談など、大きな出来事があった。世界的には常識外れのトランプ・アメリカ大統領、国内では「一強」高市早苗首相の言動に左右され、先行きは不透明。これから日本と世界はどうなるのかと思う。メディアについても気になることが。高市首相誕生以後、首相や政権...
2月末の米国、イスラエルによるイランへの空爆をきっかけに中東、とりわけペルシャ湾の情勢が一気に緊迫化した。エネルギー危機の衝撃とともに、ホルムズ海峡への自衛隊派遣の是非もメディアで報じられ始めた。3月中旬の現在、各新聞社とも法的なハードルが高いとして否定的な論調だ。日米首脳会談で高市首相はトランプ米大...
このところ、ローカル民放局の現場では、放送局の「再編」に向けた動きが本格的に起こるのではないかと、戦々恐々とする声がささやかれているという。
そのきっかけは、この2月に開催された総務省「デジタル時代における放送制度の在り方に関する検討会」での議論である。事務局より示されたこれまでの論点整理案では、ロ...
2026年アカデミー賞授賞式が3月15日、ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われた。トランプ米政権は、米社会における「多様性・公平性・包摂性(DEI)」を撤廃し、主要メディアへの圧力を強めている。これは、政府内、企業、教育現場や社会に大きな混乱を呼んでいる。しかし今回の授賞内容は、アカデミー賞を選ぶ米映画芸術...
核兵器の保有国が保有していない国に「持つな」と要求する。あるいは核の脅威を振りかざす。こうした構図に、筆者は長く違和感を抱いてきた。例えばイランの核開発問題である。2月末、米国とイスラエルがイランへの攻撃を開始した。攻撃直前まで米・イラン間の核交渉が続き、米側の「イランによるウラン濃縮活動の全面停止...
北京の「新京報」は2月3日、湖北省の複数の精神科病院による保険詐欺を暴く調査報道を掲載した。この8千字を超える記事と約13分間の映像記録は、湖北省襄陽市と宜昌市の民営精神科病院における組織的な保険詐欺と患者権利侵害の闇を、ありのまま国民の前にさらけ出した。折から春節を迎えた国内の和やかな雰囲気を一変させ...
本書は、ロシア革命からウクライナ戦争に至る100年余の諜報戦を臨場感豊かに描くスパイ戦史の決定版だ。上下2巻、本文だけで600㌻を超える長編だが、米英ソのスパイが繰り広げる興味深いエピソードにあふれ、手慣れた訳で一気に読ませる。
著者は英国の情報局保安部(MI5)の公式史編さんに携わり、米ソや東欧圏の機密文書を...
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2026/4/1